人として

Feb 8, 2025

否が応にでも、日々の生活や仕事をしている中で、

時折、自分の前に社会の壁が立ちはだかる

その多くは、突如ではなく、それが現れる前に何となくだけれども

ふんわりともんやりと、嫌な予感が漂いつつも、恐る恐るる歩を進めてみれば

ほらねやっぱり。

思った通りここで躓くんだわ、とガクリとうな垂れることになる。


まずその一つは時差ボケのそれ。

ヨーロッパから帰国して10日も経つのに、今朝寝たのは午前7時の起床12時。

社会人としてこれでいいのかと、毎度のことながら、嘆く。

いまだに頭の中は霞みに包まれ、春はあけぼの。やうやう白くなりゆく記憶。


そして来週は、その時差ボケを引きづりながらのインド出張がくる。

ここでの関門は、ビザ申請。

いつもは面倒臭いのでデリーの空港で発行してもらうんだけれど、

やや時間を食うし、長距離移動後はなるべくスムーズに空港を出たい、

そんな気持ちから今回こそはと事前のビザ申請。

これぞ大人の段取りってやつだ、やれば出来るぞ中野靖。と息巻いたのも束の間。


確実に空港での手続きよりも時間がかかり、結果、申請出来なかった(笑)

絶望。

社会の壁の高さ、そして分厚さよ。中に巨人でも入ってんのかよ。

なんで写真の添付が出来ないんだよ。クソがぁ。

何度試してもここから先には進めない。

「Please upload valid image.(有効な画像をアップロードしてください)」

この英文、もう一生忘れねぇかんな。許さねぇかんな。瀬戸環奈。

最高だな。



というわけで、来週中盤から不在です。TSさんのイベント直前に帰国します。

その後の予定としては、3月上旬くらいに

アンスナム、ドーク、そしてニットのリヴァーランのオーダー会です。

今回は色々作り込んだので、随時お知らせ出来たらいいのだけれど、

まだ何一つ上がってないわけで。


フェンダールのオーダー、TSさんが帰国した後も受け付けますので、

3連休に合わなかった方ご心配なく。

#238 Fendart 新作 「Balade(バラード)」 「Cross tacks cargo」

Feb 2, 2025

つい先日のパリは郊外、TSさんの自宅にて仮縫い開始。

そして即終了。

それほどまでに完璧だったといっていい。

その後に控える生牡蠣&タルタルパーティーに、気持ちが走ったわけではない。

もちろんに、微細だがニュアンスとして詰めるべき、

ディテールの仕様修正はあるものの、

まずのデザイン、空気、サイズ感、素材感において、

私も彼もがスンナリと心地よく、そしてニンマリと笑みがこぼれた。

きっとこの気持ちは、これら新作を着る際に、皆さんにも伝播するはず。

楽しみにしていてください。

まずはワークブルゾンの「Balade」バラード。

フランス語で、散歩、遠足、旅行などを意味する。まさにその通りのブルゾン。

上述のワークも、仕事、ではなくこの場合、walk 歩く、と捉えたい。

さらに付け加えると、仏語には「Ballade」という単語もあり、同じ発音。

民間伝承詩や物語詩、それにつけられた小楽曲、という意味らしい。

(歌とかのバラードは、バラッドから派生したものなので、少し違うねん)

そんなバラード、まさにネーミング通りに、

森の中や公園を散歩するかのように軽やかに、気ままな鼻歌とともに、

土埃なぞ気にもせず、ゴロンと芝生に寝そべる気持ち良さ。そんなブルゾン。

もう一つはゴリゴリのカーゴ。Cross tacks cargo。

以前フェンダールで作っていたオフィサードレスカーゴとは非なる。

身頃の分量感はたっぷり取って、箱型のポケットのタックもしっかりと大きい。

ワシっとしたシルエットだけど、なぜか少し上品に見える。

そして写真だと分かりづらいけど、腰のタックが異形。

大きなタックの下に、もう一つタックが刻まれている。

その出所とその方向が異形。

しかしながら、それはただの取って付けたようなデザインではなく、

ボリュームを変化させ、かつ腰のスワリのニュアンスに加味し、

見事その全体像の中に、意味として納まっている。


今回のサンプルはコットンのキャンバスで作ったけど、

これを落ち感のあるヘビーリネンでドレープを泳がせてもいい。

さらに逆に、張りのある素材でも作る予定。非常に楽しみ。

素材の説明や、アイテムの詳細はまたイベント前にブログ書きますね。


そして、暗くてあんまり見えないよね(笑)


引き続き、アポイント承っております。

画面右のバナーより、日時ご検討ください。

オーダーイベント以降の予定は未定なので、まだちょっとお待ちください。

宜しくお願い致します。




Fendart TSさん来日オーダーイベント(2/22~24) のお知らせ

Jan 14, 2025

 新年明けまし、、、あれ、もう2週間が経とうとしている。。。


あれは確か、年の瀬迫る12月29日頃だったと思う。

来店してくれたお客様に、

「いやぁ、来年はブログもたくさん書いて、SNSも定期的にアップして、

月一で新作発表したり、たくさんの人と会って、ものを作って、

2025年は大きな声で、大きく動いていきたいっすわぁマジで」

と抱負を語っていた僕は、その翌日から熱を出し寝込んだ。

誰とも会わず話さずの、年末年始は1週間。

幸いさほど高熱にはならなかったものの、淡い抱負なぞはその時に蒸発した。

やっと起き上がって、観た紅白歌合戦に、号泣するほどのピュアネス。

ポカリばかりで我がお尻、トゥるんトゥるんになるほどのデトックス。

いい事も悪い事も、全て2024年に置いて来ました。

そんな僕ですが、本年も宜しくお願い致します。


さて、とは言いながらも色々仕込んでます。

まずは2025年最初のイベントは、Fendartです。TSさん、来日します。

今の所、新作が2点。トップスとパンツ。

どんなものかは、まだ僕達にもわからない。

まもなく上がってくるファーストサンプルを持って、僕は来週から渡欧。

パリ滞在中にTSさんに会って、仮縫いミーティングと素材の選定を行います。

そこから修正やら微調整を経て、帰国後にセカンドサンプル製作。

そしてTSさん来日。

そして最終ジャッジ。で、どんな新作を発表するか決まる。ご期待ください。


2月22日(土曜)〜24日(月曜祝日)の三連休のオーダー会となります。

他の定番モデルのオーダーも承りますし、久々のこの機会、ぜひ。


アポイント宜しくお願い致します。

#237 ANSNAM Kashmirian cashmere big stole

Dec 10, 2024

ヒマラヤン、とも言えば正確には、カラコルム山脈かな。

その麓、カシミール地方が産地のそれが語源のカシミア。

つまり生粋のカシミリアンカシミアを使用。

サハラ砂漠、チゲ鍋、的なこの感じ、好き。

内モンゴルみたいにさ、もう徹底的に管理されたような優等生カシミアに対して、

放牧の、ともすれば山の岩肌ぬって逃げちゃうみたいな環境らしいよ(笑)

そんな所のカシミアは、ベビーだとかミクロンだかミニオンだかよくわかんない。

しかしながら、野菜でもなんでも、名産地の謎にずば抜けた高品質あるでしょう。

あの感じ。これめっちゃいいです。そして、あったかぃんだから。

触り心地は滑らかこの上ないんだけれど、コシがあってバルキー。

ううん、バルキーって言うとバキバキしてそうだな、、、ファルキーって感じ。は?

すでに今季の秋冬コレクションで、水色のギンガムは発表しました。

その生産に併せて、別の柄も作りました。それがこれ。

うん、最初からコレクションに入れろよっていう。

わかる。むしろこっちの方がベーシック。

なんかその時はスケジュールが合わなかったんよ。

だって手織りだもの。人間だもの。

前述のファルキーの件だけれど、その要因の一つはこの手織りなんです。

ゆるりとこれで、ハタリハタリと織り込むならば、

経糸の張力はもちろん柔く(高速織機は押しても跳ね返すくらい張ってる)、

緯糸と交織の際、お互いを包み込むかのように、それぞれの糸が波打つ。

故に、である。

デザインは、ストライプを端と中心のみに配置したシンプルなチェック。

なので黒の範囲が広い。やはりファッションは黒が基本よ。

手の加減に任せて、無地のようにも総柄チェックのようにも、

みなさんのお好みで、その日の気分で、折ったり巻きつけたりしてみてください。

グレーのラインが側章のようになったり、思わぬ発見、あると思います。

もちろん、水色も同時入荷。

それぞれ通販も承っております。カズニカギリガゴザイマス。

¥ 132,000- (税込)

150 cm × 200 cm

*手織り商品の特性上、織りムラ、糸の飛び込みなどがあります。

検品は行っておりますが、それらをご理解いただいた上でご購入ご検討ください。

  

#236 ANSNAM 2025 spring & summer collection

Nov 26, 2024

世界最遅と言っていい。

何ならもうすぐ他社さんは、春夏納品始まるってよ。

ま、ウチの母ちゃんがいつも言ってたように

「他人は他人、比べちゃダメよ」

ほんと今、心に響くわ。


というわけで、今季のコレクションについてですけども、

1970年代〜1980年代初頭のニューヨークからのインスパイア。

この時代、いろんなムーブメントが起こりまクリスティーなんですね。

アンスナムのレディースでもアイコンとしているパティ・スミス。

バスキアや、その友達のヴィンセント・ギャロだったり、

ジョン・ルーリー、ジム・ジャームッシュもこの頃。ビル・エヴァンスもそう。

映画で言えば、アメリカンニューシネマが台頭し、

若かりし日のロバート・デ・ニーロやアル・パチーノがめちゃくちゃカッコいい。

ちなむと、バットマンの舞台になっているゴッサムシティは、

この時代の混沌としたニューヨークがモデルらしい。

そんな感じのコレクションです。

各アイテムのストーリーも、今回こそはと心が伝えたがっているんだけれど、

そんな元気があるはずもなく、露と消えるかも。いや、やれよ靖。

後日をお楽しみに。

オーダーは、今週末、来週末まで引っ張れると思うので、よろしければ是非。

遠方の方も気になるものあったら、お気軽にお問い合わせください。






























#235 ATELIERGK FIRENZE 装丁想定造形

Nov 22, 2024

本はあんま読まねっすね〜っていう方、いると思います。

そんな方にはこんなのもございます。


カードケース:¥25,000 即売可能です。

内側にフィレンツェで有名なマーブル紙を使用。


本型箱、茶緑:¥110,000

本のシェイプをした小箱。マーブル紙とフェルトを使用。


葉巻箱、黒:¥220,000

内側に香木が張られ、開けた時にいい香りが漂います。

宝石箱、ボルドー:¥85,000



金箔とコテでこんな装飾も可能です。


彼らは本業の傍ら、ソウソウたるメンツ達と仕事をしてて、

インビテーションやら小物やら、

ビッグメゾンたちのあんなものやこんなもの、気の利いた作品を手伝ってるんです。

シャネル、ボッテガ・ヴェネタ、ドルチェ&ガッバーナ、ロシャス、

日本からも三菱一号館美術館や東急文化村ミュージアム、など枚挙にイトマがない。

これらも全て、サイズから材質、模様まで全てオーダー頂けます。

ご自身の大切にされているジュエリーや時計、

先日オーダー会をした眼鏡のケースなども面白そう。

部屋のインテリアのアクセントにいかがでしょう。


ちょっと(かなり汗)急ですが、ご来店お待ちしております。