手っ取り早く、描いてみた。
昨夜遅く、ミラノチェントラーレ駅からの寝台列車に乗って、隣の国フランスのリヨンを目指した。一部屋6人の3段ベット。その狭さたるや、インドの寝台車よりも狭い。同乗者の一人のサラリーマンは初心者だったようで、ファーストクラスに移動できないかと、車掌さんに懇願してた(が、満席で移動できず)。
問題はスーツケースで、置き場もなく、仕方もなく、上図の枕元の手荷物置き場に。
その時の僕は、夕食時の白ワインで泥酔してたし、この状況も少なからず想定してたので、さっさと横になって、意識を閉じた。
携帯が鳴るということは朝の4時。けれど、スーツケースとの距離、わずか10cm。携帯を見るスペースもなければ、寝返りを打つスペースもまた、ない。悪いが全てスルー。
耳をすませば、どうやら外は雨のよう。さっきからずっと列車は止まっているようで、多分、国境にいて入国審査をしているのだろう。
うつらうつらしていると、今度は同室のおじさんの喉に痰が絡み始めた。(そして、その呼吸とともに声が出ちゃうあの現象はなんだろう。志村けんのあの感じの)
眠れない。駅に着くまでの間、その横の席の咳に辟易した。
寝台列車から乗り換え、リヨンに向かった次の列車は、まるでウェス=アンダーソンの映画のセットみたいな雰囲気で、朝霧の車窓によく合った。
さっきまでの地獄が嘘のよう。
リヨンでは、サクッと仕事を終えて、市場で生牡蠣に舌鼓を打ち上げた。最高。
すぐさまTGVに乗り込み、パリを目指すは、ジェットならぬレイルセッターデザイナーNAKANO。
パリに着き、ようやくシャワーを浴びて、TS氏とのミーティング兼会食の準備をする。私たちの間に、今夜、何が起こるか分からないからね、そう、念入りに、洗うの。
TS氏の昔馴染みのシェフが独立して作ったそのレストラン、それはそれは美味しくて。仕事の話が一向に進まない。どんだけ。二人して一口ごとに感嘆のうめき声。舌鼓の連打。セイヤッセイヤッ
しかし、どうしてこう、話が進まないんだろう(笑)