Fendart 「フェンダール」
パンツ、を意味するフランスの俗語。名前そのまま、パンツ専業のブランドになります。
発表は多分に1月末か2月末か。最初は2型のみをいろいろな素材で展開させます。多分に20-21AWのコレクションと併せて、20年の春夏用のパーソナルオーダーを同時開催するので、ご期待ください。
実物の写真は、例によって直前。今しばし。
下の写真の生地は、単なるトワル。
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昨日、パリのホテルに着くなり、TS氏との仮縫いに向かう。それはこの旅のメインと言っていい。
いつものような投げっぱなしANSNAM企画とはまた一つ違う。ん、あんまり変わらないか?いや、もう少しTS氏本人の意向を含んでいる。今回は何一つ具体的な要望を言っていない。
彼が線を引くその間に僕は、各地を飛び廻り、生地を集め、それを当て込む。
基本的に、たった二本の線で構成されるパンツのパターンは、以前も少し書いたが、油断した瞬間に、その暗い森の中を彷徨うはめになる。歩く、走る、座る、しゃがむ、カニバサむ、など可動域の広い足と、身体の地盤である腰に対して、たった二本でそれを包むのだから、相当の思い切りの良さと、それを暴れさせないセンスが必要となる。
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そんなわけで仮縫いが始まったんだが、スッと足を入れた瞬間に快感が走る。その快感は、感性が合わさる幸福感とも言える。いくつもの言葉を重ね、相互理解を確認して進めるのが協業というか、人間の社会ってものだと思うのだけれど(まぁ、僕はそれがうまく出来ないから、生産業務が苦手なわけで)、TS氏との仮縫いをやる度に、僕らのそのシンクロ率に驚く。
これ、俺が欲しいと思ってたパンツだ。
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大筋を捉えれば、あとは細かいポイントを修正するだけ。
股引きの僕と、パンツ一枚のTS氏。40歳を過ぎた漢が二人、モゾモゾと部屋を蠢き、グフフと笑うその姿。
エレガントなパンツ、作ります。