#129 プロジェクトブランド アクト2 中編「生い立ち」

May 29, 2018

多分、サッカー部だったからだと思う。
才能の溢れる兄のせいで、無理やりに始めさせられたのが、小2の7歳。それから高校卒業まで。(実は、小6で自我に目覚めた僕は一度サッカーを辞めた。その後、中2の頃にJリーグが発足し、モテたいが為に舞い戻る)
だからだろうか、一人ひとりのポジション(特性)を生かし、何かしらひとつの目標をチームで成す事に、楽しさと喜びを感じる、気がする。

個人競技もやったことはある。
小4で剣道。初めての試合、相手の気迫が凄すぎて、ボロ負けのボロ泣き。怖すぎたそれを機に引退。泣きながら帰ったあの日の記憶は、今だ鮮明に蘇る。
中1ではテニス。あの広いコートを自分一人の責任で、結構な時間をかけてプレイし、審判とかに見られるのがプレッシャーだった。ましてダブルス、僕がミスった時のあの冷たい視線、それは敵以上に畏怖の対象だった。

サッカーはなんかさ、負ければいい感じに人のせいに出来るし、勝てばみんなで喜べるし、疲れたらこっそりサボれるし、色々ちょうどよかったわけ。

そんな育ち方をしたから、一人で仕事だなんて寂し過ぎてウサギが死んじゃう。時々、初めてのお客さんが、アンスナムのデザイン、型紙、縫製まですべて僕一人でこなしていると思ってらしたりするが、違います。ウチは、いろんな人達に助けられながらやっております。その方が僕は楽しい。そして、僕の想像を越えるものが上がって来た時の喜びは、この仕事をしている中で一番の瞬間。前述のジャコブなんかがそれに当たる。

で、この気持ちをいろんな人にも味わってみて欲しいと思った次第。その、人、とは僕と同業のファッションデザイナーさん達だ。その方達に向けて、お送りします。

今回のプロジェクトブランドアクト2。業務用テキスタイルブランド、始めます。
それでは、お聴きください。
「ENSUE FABRICANT」