最近になってまたやっと、工場さんを回れるようになってきた。
ここの工場さんは4年いや5年ぶり。
奥様が亡くなられて3年、やっと手を合わせることが出来た。
まだアンスナムを初めて間も無い頃から、お世話になってる。
美味しい料理屋さんで北陸の魚と黒龍をごちそうになり、深夜バスの窓から見送ってくれた社長と奥様に、手を振った。それが最後。
今は、社長と東京から戻った息子と、釣りの時期になると仕事をしない伝説の、天才、フィニッシュ加工のおっちゃん。この3人。工場内に研究室まで作っちゃったから、様々な実験ができるし、大きな作業のものは近所の加工工場(おっちゃんが在籍していたところで、誰も頭が上がらないらしい。というか、この人が日本のテキスタイルを変えたと言ってもいい)で出来ちゃう。この環境。このクオリティ。このクリエーション。
北陸産地って、化繊が多くて、風合いのバリエーションがあまり無いんだけれど、ここの工場さんは、シルクなど天然繊維を併せて使うし、例のおっちゃんの絶妙な加工技術が相まって、とても繊細かつユニーク。加工が入ってるのか分からない位というのが良いんです。
ここの生地を使って、M-65フィールドジャケットもいいと思います。一見はテック系の装いに見せかけての、アナログな風合い。奥行き出ます。
え?実物サンプルはないよ。この生地スワッチだけですけど何か。
春夏用にここの生地でモッズコートも作りたい。ステンカラーコートも良さそう。。。
あ、すみません。加工加工と言っても、意味わからないですよね。生地の加工っていうのは、織りあがったスッピンの生地に対して、お化粧をしてあげる事です。
つまり、ここの生地は、ガッキーに神秘的な薄化粧って感じでしょうか。つまり、雪肌精って事でしょうか。