#65 リヨン シルクスカーフ ハンドプリントメーカー

Oct 2, 2017

AM8:30。起きる。12時間以上寝た。
イケメン君が教えてくれた工房には昨日メールしたけれど、返信はなかった。
もはやこれまで、撤退じゃ、と僕はパリに移動するべく、身支度を整え、出立の準備に入る。いと仕方なし。

AM10:00。リヨン中央駅。切符売り場の列に並ぶ。自動販売機を使い慣れないおジイちゃんおバアちゃんたちが、そこに来る。そして、微妙に英語のニュアンスが分からない僕みたいな旅行者も並ぶ。何気の長蛇。

不思議だが、旅の中での行列は、あまり苦じゃない。入国審査や、出航間際、美味しい食事のランチなど、旅の間の待ち時間。日本に戻った時、記憶に残ってないから。ロンドン〜パリ移動の時も、飛行機トラブルで3時間ほど缶詰になったけど、平気。
ちなむと、いまだ記憶に刻まれている最悪の待ち時間それは、小学生の頃の9月1日の防災の日の訓練のあの。炎天下の校庭に、体育座り。校長の長い話を、ゴムが伸びきった防災頭巾、汗ダクで、必死に耐える。あれ靖史上最悪の待ち。校庭の、砂つぶまでも覚えてる。

さてこの日、僕は、スマホ片手に並んでた。間も無く自分の番という時に、ユーガッメール。例の工房からだ。「もしまだリヨンにいるなら是非おいでくださいな」

あまり時間もないし、ここはかっこよくスマートに、ウバりたいところだけんじょ、なんかこう、つい公共交通機関に乗りたくなっちゃうのよ。20ユーロのところ、1.60ユーロだし。思いもよらず、運河と大きい公園の間を走ったトラムも、心地よかったし。
その終点地から、工房を目指し、リヨンの地獄坂を登る。すでに重量30キロオーバーのスーツケースと共に(駅のロッカー代9.5ユーロもケチった)。

登りきって、汗ダクで、着いた先には、予想を超える理想の工房が。







我ながら本当に、僕は「持ってる」。