#235 ATELIERGK FIRENZE 装丁想定

Nov 21, 2024



今まで過ごした日々の中で、貴方の心の芯にある一冊は何ですか?

幼い頃に読んでもらった絵本、

小学校の図書室で読んだ冒険譚、

好きな人から勧められた小説、

若き憂でるの悩みの思春期に出会った文学、

志す道を決意した時に拓いた学術書、

皆さんそれぞれの思い入れの深い本、あると思います(天津木村)


その本の装丁を、オーダーメイドでお作りします。それが今回お越しいただいた

ATELIERGK FIRENZE

まず、お好みの本をお二人に渡します。

基本、ハードカバーです。その中のページのみ使います。

本のカバーと表紙、表紙裏の見返し(効き紙)、

さらに花切れ(ページの根元)と、栞(スピン)、そして外箱まで。

これらを一から作ります。材料、色、柄、そしてデザイン。

その本のストーリー、貴方の好み、もしくはこれを送る大切な人を思い浮かべて。



もちろん横にデザインの超プロフェッショナルな僕がいるので、

おしゃべりしながら、あーでもないこーでもない言いながら、

デザインを作っていきましょう。

ちなむと、この写真のものは僕がお願いした「星の王子様」。

表紙は羊革とキャンバスのオフ白の切り替え。

細い3本線で金の箔を押してもらいました。

外箱も表紙と重ね合うように。

時の経てば色味が変わり、またそれは、人の手に触れる愛着の印とも言えます。

本を開いた見返しには緑や黄色で、本編に登場するバオバブの木をイメージ。

栞は水色と金色でアクセント。

するとここに、この世界で唯一の「星の王子様」が出来上がります。

ね、なんかすごく楽しそうでしょう。


「とはいえ、そんなすぐにデザインもイメージも浮かばないし、

何ならどの本にするかも選べないよぉ」

確かに、あると思います(2回目)

告知が遅すぎる僕のせいです。ね、本当ごめん。

けど大丈夫です。そもそも一発でデザイン決まるわけないですよね。

超プロの僕でさえ、フィレンツェのお二人の工房に通いましたから。

まずは下見でも是非。

ゲストのお二人は週末だけですが、僕はいつでもそばにいるよ。

オーダー用の材料とか選べる柄とか、セットをすでに頂いてますし、

後日ゆっくり選ぶのも善し。


彼らが製作の際に使用する材料はすべて天然の、ナチュラルなものです。

普段、国宝クラスの美術装丁本を修復されているので、

必然的に当時と同じ、もしくは近しいものを使用しています。

(僕が作った本の栞は、日本が誇るMOKUBA社のリボンを使いました。かわゆい)


この「星の王子様」は何冊か作ってますので、お買い上げ頂けます。

クリスマスプレゼントにも是非どうぞ。

¥50,000- (税込)

通販も可です。


ちょっと長くなったので、続きはまた明日。次回、シガーボックスなどなど。