#174 MANNAS The Crimson Glory Vine Bag 山葡萄籠バッグ 2/2

Jul 20, 2020

よく、デパートの催事なんかで、または雑誌「天然生活」で見かけてた。
なんでただの籠バッグなのに、そんな高いの?と、最初は正直思ってた。

が、その工程を見ると、他の素材の籠バッグとはその手間が桁違いで、
また、その雰囲気は、圧倒的な迫力。経年変化の漆黒。
これ多分、もっと高くてもいいんじゃない?って思うやつです。
事実、ここより高い値段設定のところもある。
街で見かけるこれの持ち主は、主に女性。
丁寧な生活ロハスでマキシロング丈の濃紺麻ワンピース系、
もしくは、目尻の小ジワもかわいらしくきれいに歳をとりました女優系。
しかし僕が一番、持っててかっこいいなぁと思うのは、男性。

確かに革など他の素材に比べれば繊細。しかしながらのこの表情の武骨さ。
それが、ソソる。
ガサつな男が今までのバッグよりも、少しだけ優しく置く仕草。
それが、萌える。

この山葡萄の籠バッグの作り方なんですが、
テキトーにググると出てきますので、端折ります。
毎年、水無月(六月)の下旬、梅雨が始まり、樹々の内がその露で湿る頃、
職人さんとその奥様で、道なき山を分け入り、山葡萄の蔓を狩りに行くそう。

そんならこんならで、材料をこしらえ、
普段なら日本橋のデパートやら、新宿の百貨店やらの催事で多くの受注を持ち帰り、
その狩ってきた蔓で編むんだけど、その獲れ高によって、
納期が一年後、二年後とどこかのブランドのように延びてゆくそう。

けれど今年は、そう、コロナカ。
数々の催事が中止に追い込まれるのではないか、という。
つまり、納期早いんじゃないか説。