#123 I am dork

Apr 27, 2018

男の名前は岡野隆司。
新ブランド「I am dork」のデザイナーである。

ひょんなことから、僕達は出会う。
以前、顧客さんのウェディングの依頼を受けた際、「la fleur」にて、ブートニアを作った。そのアトリエの隅にいた、赤いニット帽の短パンおじさん。カジュアル、というにはいささか崩しが効きすぎてて。もし電車で隣の席が空いてても、僕は座らない、そんな感じ。そんな岡野さん。
しばらくの間、ほとんど会話しなかったのは、お互いに人見知り故。通う毎、だんだん距離が近くにつれ、話すにつれて、僕は気づいた。
その男、風貌につき、
誤解していたが、どうやら中身が乙女だ。目をつむり、やっと見えてくるその儚い少女性。ピエール=エルメのマカロンが大好きなガールオジさん。そんな彼の作るレディースブランド「FOR flowers of romance」は、確かにそのガールパワーが炸裂している。女性が身にまとって動いた時の、布の分量がとてもいい。あたたかい日に咲く花の優しさ。
http://for-lafleur.blogspot.jp
https://www.instagram.com/forflowersofromance_lafleur/

そんなガールオジさんが、自分用のメンズコレクションを作ったらどんなだろう。面白そうすぎる。で、話を持ちかけたってわけ。

音楽が好きでスケボーばかりしていた岡野少年は、ホントそのまま、残念ながらそのままに、成長してしまった。作る服は、そんな岡野さんの普段着。90年代のスケーター達をイメージしたコレクション。ビースティーボーイズとかレッチリとかスパイクジョーンズとかさ。超ナツいあの頃の。
ラリー=クラークの映画「KIDS」に出てくるような、ストリートの少年達の着ていたカジュアルアイテムを、岡野さんの目線で再解釈したデザイン(あごめん、「再解釈」って言ってみたかっただけ。かなりあの頃のまんま。シティボーイ感なし)。で、僕はパターンや仕様、素材など製作面をガッツリ監修。ウチが持ちえる最高レベルのクオリティで、それらクズアイテムをブチ上げる。

で、このブランド、うちの店だけじゃつまんないなって、全国のセレクトショップにも置いてもらえたらいいなって思い、先週今週、バイヤーさん向けに展示会をしてましたの。バイヤーさん、買って、いっぱい買ってちょ。

で、みなさんにもこのGWからご覧いただけます。納品は、8月9月そのへんで。
モノの説明はまた今度。